打楽器講習

スティックの持ち方

打楽器を演奏する上で一番の基礎となる、スティックの持ち方について書いていきます。

代表的な持ち方

スティックの持ち方は大きく分けて2種類の持ち方があります。
それが下記の二つです。

  • マッチドグリップ
  • トラディショナルグリップ(別名:レギュラーグリップ)

打楽器界隈では「グリップ」という言葉は除いて、単純に
マッチド(マッチ)
トラディショナル(レギュラー)
と言ったりします。

もし、他団体(他学校)との交流等で普段一緒にやらない打楽器奏者と練習する機会があれば、
「君は持ち方レギュラーで叩いてるんだね!」
なんて会話をすると、専門用語で会話できてドヤれるでしょう 笑

各持ち方の詳細

ではここからはそれぞれの持ち方の特徴を上げていきましょう。
持ち方の良い点悪い点を挙げますが、これは諸説有りなので、あくまで私の個人的な感想と思ってください。

マッチドグリップ

吹奏楽界隈では広く使われている印象があるこちらの持ち方。
その団体の講師の先生がこだわっていない限り、特に学生の初心者の方はこちらの持ち方で教わることも多いでしょう。

特徴

  • 左右対称の持ち方
  • 手の甲が上
    (親指が上になる持ち方も存在するので必ずしもそうとは言えませんが、
     大体の学校ではそう教わるでしょう。)
  • (基本的に)親指と人差し指で握り、残りの指で操作をする

良い点

  • 左右対称なので、覚えやすい
  • (難しくはあるが)中指・薬指・小指での細かい操作が覚えられる
  • 腕の重さをスティックに伝えやすい

悪い点

  • トラディショナルに比べて力みやすい
  • マッチドに慣れてしまうと、後から「トラディショナルを使えるようになりたい」
    となった時に苦労が多い

トラディショナルグリップ(レギュラーグリップ)

何故か「ジャズドラマーの持ち方✨」という印象があるこちらの持ち方。
初見でこの持ち方で教わっている方は、割と歴の長い講師の方から教わっているのではないでしょうか。

特徴

  • 右手はマッチドと同じ、左手は手のひらを内側に向けてスティックを持つ、
    左右非対称の持ち方
  • 右手は中指・薬指・親指でスティックを操作するのに対し、
    左手は親指(とたまに薬指、ごく稀に人差し指)で操作する

良い点

  • なんかかっこいい
  • 脱力がしやすい(身体の構造的に合理的)
  • 左右の音色に差をつけやすい
  • なんかかっこいい

悪い点

  • 吹奏楽業界ではマイノリティ(少数派)
    (故に、団体の中で「俺だけトラディショナルでやったんで!」ってなると、
     スネアの傾け方等の配置でマッチド使用者と喧嘩になる)
  • トラディショナルグリップ使用者の指導者がいないと教わる環境が無い
    (左手の持ち方が特殊故、
     例えば、打楽器未経験の吹奏楽部顧問の先生が、勘で教えられない。)

おすすめの持ち方は?

「やんや書いてるけど、どっちが良いんだい!?」
と思うでしょう。

独断と偏見で言うのであれば、

 ■トラディショナルを使用する講師がいる  → トラディショナルグリップ

 ■トラディショナルを使用する講師がいない → マッチドグリップ

これで良いと思います。
要するに、「できればトラディショナルがいいけどね」という感じです。

理由は2つ

 ①トラディショナルの方が脱力しやすいから

 ②トラディショナルからマッチドへの転換は割と楽だけど、
  マッチドからトラディショナルへの転換は比較的苦労するから

この理由の詳細はトラディショナルの持ち方を詳細に書いた記事でお伝えします。

いや、両方できた方が良いけどね?

一つだけお伝えしたいのは

 「両方できた方が良いよ」

ということ。

もしこの記事を読んでいるあなたが学生として、
中学・高校・大学とずっとマッチドでやる場合で
卒業後も「一般バンドに入って吹奏楽続けるぞ!」となったとします。

すると、その入りたい団体はトラディショナルでやっているじゃありませんか!
…となってしまうと、色々と面倒です。

自分の時だけスネアやドラムのセッティングを変えて…
自分が叩き終わったら元に戻して…
打楽器講習を受けるときは自分だけ別で受けなきゃいけなくて…

それが嫌でトラディショナルを練習することになりますが、
学生時代ずーーっとマッチドでやっていると、なかなか癖が抜けずに苦労します。。。

なので、ある程度どちらかの持ち方が定着してきたら、
もう片方の持ち方も練習しておくことをお勧めします。

余談:イレギュラーな持ち方

ちなみにですが…
過去、こういう持ち方を指導する方に出会ったことがあります。

私が直接指導を受けたわけではないですが、こういう持ち方って実際に存在するのでしょうか…?
実際にいたら申し訳ないですが、私からするとわけがわかりません。

要するに、
トラディショナルの左手の持ち方を右手でもやっていますよ
ということなんでしょうけど
本来、トラディショナルで持つときは、体の構造的にスネアを奏者から見た時に右に傾ける必要があります。

しかし、この持ち方だと、左手はスネアを右に傾けたいのに、右手は左に傾けたく、
結果、スネアをV字型に変形させる必要があります(????)

アニメなんかでよく見かける気がしますが、作画ミスではと思っています。。。
僕の好きなアニメの主題歌のPVでは、実写の人間がこの持ち方をしていますが、
何を調べてこの持ち方に至ったのか、不思議でなりません。
(重ねて言いますが、本当にこの持ち方が存在するのであれば申し訳ありません。)

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